スラム街のアパートの一室、一帯を取り仕切るマフィアのボスと売人がテーブルを挟んで
向い合っている。どうやらヤクの取引きらしい。お互いに数人の手下を引き連れ、その場は異様な空気に包まれている。下っ端はただ体の震えを隠すのに必死だ。
ボス「注文のものは持ってきたのか?」
売人「もちろんだ。そっちこそ耳を揃えて払ってくれるんだろうな、うちのは混ざり物ナ シだぜ」
ボス「では、ブツを確認させてもらおう」
売人「おっと、待ってくれ。金が先だ」
マフィアの手下「ふざけるんじゃねえ!誰にものを言ってんだ!」
お互いの手下どもが一斉に銃に手をかける。
ボス「まあ、物騒なものは仕舞ってくれ。今日はビジネスに来たんだ」
売人「それはこっちのセリフだ。けんかするつもりはねえ」
ボス「おい、お前ら聞こえたか?銃を仕舞え」
売人「とにかく、金が先だ。それがオレのやり方だ」
ボス「仕方ねえな。おい。」手下にアタッシュケースを出させる
「中身を確認してくれ」
中にはぎっしりと札束が詰まっている。
売人「間違いねえ。おおい、出せ。」手下がトランクを出す
ボス「おい、もし中身が違ってたら、命はねえぞ。」
売人「……」
ボスがトランクに手をかける…。ババッ!トランクの鍵が開かれ、中には末端価格にして数十億円のコカインが………ジップロックに入ってたら緊張感台無しだろうなあ。とお店でスコーンの粉配合をしながらふと思う。