2015/12/08

LIFE

なんだか急に寒くなって、家もお店もどうやって暖を取るかばかり考えている毎日。東郷湖の向こう側に見える山々も焼き色がついて行くトーストの如く色が変わって行く。エアコンで乗り切れんじゃないか、なんて甘いことを考えていたんだけど、やっぱり薄ら寒いので巨大な石油ストーブを投入したらお店全体が暖かくなって、お客さんの雰囲気が一気に和らいだ。「寒くない』と「暖かい」の違いを体で実感する。お店の一年目って何もかもが手探り。セオリー通りにはいかない。おかげさまで先日のライブは盛況のまま終了し、その後にお礼のメールをいただいたり、お手紙が届いたりと、良い時間を提供出来たのだとじわじわと実感が湧いてくる。すべてはカルンさんや夜長のお二人、そして、お手伝いをしてくれたカルンさんの友達、駐車場を貸してくれた銀行やご近所さん、ボランティアを買って出てくれた女の子、義弟、僕らがなかなか行けないだろうからとフライヤーを各方面へ配ってくれた常連さんたちのおかげなのだ。そのライブ後、娘が保育園でもらってきた風邪で1週間以上も家族全員不調。保育園にも行けず、義母に預けっぱなし。もう生活のすべてが自分たちの力だけでは成り立たない。夜中に咳き込んで泣きながら起きる姿を見てるとどうしようもなく辛いけれど、本人はもっと辛いに違いない。芳枝さんが言ってた、そうやって親も成長していくのよ。最近、自分たちの店が良いお店だなと思えることが多くなってきた。少し前までは何かが足りない、何かが足りないとばかり思っていたけど、自分がその何かを手放すことができたのかもしれない。毎日でなくても、その瞬間にそう思えたことを大切にしなくては。翻弄されながらも今までにない濃密な時間が過ぎて行ってる。今期から微妙に高い区費の徴収も始まり、どうやら小島家は松崎4区の住民として認められたらしい。僕より少し後に家事を終わらせてから歩いて出勤する佳織さんは、挨拶する人が結構いるみたい。鳥取に来てちょうど一年。そんなこの頃。






2015/11/20

大きく揺れてから少し時間が経って、街は落ち着きを取り戻しただろうか。今朝、早くに目が覚めて、何故かすごくパリに思いを馳せる。お店の開店準備をしている間に小玖有を連れてフランスに行こうか、なんて話も飛び出したくらいだから、チャンスがあればいつでも行きたいと思っている。最後に行ったのはもう数年前になるなぁ、コンサートホールでピリスのピアノを聞いて、もちろんカフェでコーヒーを飲んで、レストランで食事なんてことを当たり前のようにした。今回はそんな時に起きたのだから、あぁあの瞬間に…と少しばかりは状況を想像することが出来る。なぜあの街だったのか、とかフランスの歴史の是非を議論したいわけではないし、だからと言ってFacebookのプロフィール写真を三色にしようとは思わないけど、いったい何が悲しいって、そんなことがあっても残酷なばかりに淡々と日が昇って落ち、そしてきっと今日もパリの朝は息を飲むくらいに美しい。






2015/09/14


秋だからかなぁ、なんとなく思うところがあって、ブログをお休みしようと思います。しばらくして人知れず再開しているかもしれませんし、このまま…かもしれません。ご心配なく。毎日忙しいですが、みんな元気にしてますよ。環境だけでなく、心ももっともっと前を向かなくてはいけないのです。それでは…。












2015/09/02


黒磯に来てくれていたお客さまがわざわざ来鳥されたり、東京ストアの男の子が寄ってくれたり、近所の方々や友人たちや家族に支えられてのひと月。お店を形にして行くって結構大変。世の経営者たちも皆これをやってきたんだなぁ。へとへとな日に、ぼーっとしていたら、遠くから来店された方に「感動しました!」と言っていただきハッとすると同時に救われた気持ちなる。しかし、その言葉の余韻に浸って後半再びぼーっとしてしまった。休みの前夜、図書館で借りたアリス・ウォータースの本を読んでいて、またもやハッとさせられる。そして、そのまま、そっと、かっぱえびせんの袋を静かに閉じる。






2015/08/26

台風一過の秋の空。まだ八月なのに夏はもうどこかへ。秋が長ければ長いほどうれしい。季節の変わる那須をふっと思い出す。肌寒くなり立ての、朝晩シャツを一枚羽織るこの季節はやっぱり一番いいなぁ。









2015/08/16

Three cheers for our side







お盆が過ぎたら、なんか急に夏が過ぎて行く感じ。ビーチカルチャーみたいなものがずっと苦手だったのは、都会に生まれ育ったからかもしれない。家から最寄りの海水浴場は昼頃になっても家族が五組くらい。黒磯にいた頃はみんな仕事も遊びも本気だった。無理してでも遊べ。それは今でも変わらないけど、海に行った午後はそりゃあ誰でも寝ますよ。






2015/08/09

お店の入り口横のイベントスペースはガラス扉がフルオープンになるので、水曜日はここだけでテイクアウト営業。もうすでに常連の近所の年配女性がお友達を連れ立って買いにきて、二階テラスでジンジャーエール飲んでくれた。近いからじゃなくてお店が素敵だから来てる、と言ってくれる。嬉しい。ここ2、3日ものすごい早い時間に寝てしまう。カフェオーナーの一日はあっという間。でも、現役に戻って行くこの感じ、カフェはやっぱり現場がすべてだ。と改めて思う。











2015/08/03











みなさま、たくさんのお花ありがとうございます。古い鉄筋コンクリート3階建て。かつては船着き場の管理棟だったようです。半分建物が湖の上に建っています。2階と3階にはテラスもあり、ちょっと気持ち良いです。合わせたら100坪くらいあるので二人で始めるには広すぎる建物ですが、なにか思い立った時に応えてくれる広さです。遠くにいる友人たちは行きたいけれど、なかなか行けないから写真が見たいと言うもんで、何枚か。ライブや朗読会でも出来そうな小さなステージももう作ってしまいました。見慣れたお手洗いの案内板は黒磯からの贈り物。窓の外を漂うたっぷりの水を見ながら、コーヒー飲みたくなったら是非松崎へどうぞ。













2015/07/21

キラキラと街が光る 真夏の宵の口





年に一度、松崎にありえないくらい人が集まる水郷祭。会う人会う人に水郷祭はどうするの?開けなきゃもったいないよ!と言われて辟易していたこの頃。理由はメインの会場が僕らのお店の隣の公園だから。町役場の方が来てお店の建物に勝手に人が入っちゃうから使ってくださいと言って「関係者以外立ち入り禁止」プレートを山ほど貸してくれた。それくらい隣接している。花火大会というと大阪のデータ(おそらく全国でもトップクラス)しかないのでかなり構えていたんだけど、実際は皆さんマナーもよろしくそんな人はいませんでした(当たり前だ)。そして湖上から花火があがるクライマックス、その場所がこれまた僕らのお店の目の前。花火は別腹と言わんばかりに、公園で炎天下の中場所取りをしている人には悪いけど、お店の3階テラスからゆっくり見る。打ち上がる度に周りの山々に轟音が響く。あまりに近すぎて花火が頭の上から降って来る感じ。花火を見るというより、体感する。そんな感じ。夏祭りがあまり得意でなかった我々夫婦も、厳かな灯籠流しや湖上で行われる神輿渡御など田舎らしいのんびりさにすっかり「いい祭りだった、いい祭りだった」と帰る。家まで徒歩五分。曲がり角を曲がるといつもの静かな薄暗い路地、近所の家からテレビの音が漏れてくる。こういうところがまた田舎の夏っぽい。






2015/07/13

浮かれ浮かれてる場所で 夜がすぎる間

ここ2、3日全国的に猛暑らしいですが鳥取ももちろん猛暑です。昼間暑いのは良いんだけど、熱帯夜が続くとはさすがにつらい。那須では夜は涼しくなってたから良かったものの、湿気抜群で30℃近くあれば誰だって眠れるはずがありませんし、言うまでもなくうちにはエアコンはない。寝不足の夏ほどキツいものはないとそんな中、改装中のお店にて知り合いの持ち込み企画のワンデイイベント。テーマはパクチー。私たちのお店の中途内覧会とパクチー農家さんの快気祝いを込めて、鳥取ではそこそこ名前の知れた友達のお店が5店ほど集まって、バインミーだのガイヤーンだの水餃子だのフォー!だの。我々はドリンク。正直そんなに告知もしていないし、ぼつぼつ来てくれたら良いなーと思っていたら、気が付いたら長蛇の列。店内は熱気ムンムン。お店のエアコンも扇風機も全開。パクチーの求心力を侮ってはいけません。ただ、この時間だけは熱帯夜でよかった。肌寒かったら誰もビールなんて飲まないもんねぇ。あっという間の3時間。席の様子とか駐車場とかご近所さんの反応とか色々と気を配る事が多いのもイベント。終わってみたらヘトヘト。僕らの体は今日は動きませんからね、とお店には来たものの一日ぐったり。夕方には注文していた大物が続々。いくら準備してもキリの良いところは見つからなそうなので、7月30日にオープンしますという張り紙を一枚お店の入り口に貼りました。






2015/07/07

2015/07/01

先日のブログを更新してから2時間後、後を追うように激しい吐き気と悪寒に襲われ、昨朝まで寝込んでおりました。小玖有さんも佳織さんも発熱したのは一日くらいだったので、一人だけ長々熱が出続けた訳ですが。保育園からもらってくる病気が家族に移った時は悲惨ですよ。とは聞いてたけど、初といえ、まさに、そう悲惨。丸2日間ほど義母の差し入れてくれたウィダーインゼリーと水分を摂っただけだったので、治った時のまーすっきりした顔。体中の水分ぜーんぶ入れ替わった感じ。久々にあんなツルツルした顔見たわーというくらい全てが抜け落ちていました。そんなこんなの思いがけぬデトックス、3泊4日の小島家地獄のノロツアー、みな無事に戻りました。体力も完全に戻らぬまま明日から小旅行、ふぅー、しかし間に合ってよかった。






2015/06/28

artek第一陣到着。テンション上がるー!と言いたいところですが、佳織さんが吐き気を訴えて床につきました。ヤバい。お昼に食べた中華だったらいいんだけど。来週末の黒磯行き大丈夫かなー。






2015/06/27

県から依頼を頂いて、今は使っていない高級クラブでパリのサロンを一日だけ再現するイベントにドリンクのケータリングへ行くはずが、昨日から調子の悪かった小玖有さんを病院に連れてったら、ノロ。急遽ケータリング中止。小玖有さんも心配だし、イベント参加者になにかあったらそれは大問題。それでもどうにかってことで仕込んでいたものをお届けして、道具を貸し出して、コーヒーの淹れ方を伝授して、あとは宜しくお願いします。小さな子どもがいるとそういうことは起きてくるさ。有り難いことに関係者の方々からは暖かいお言葉。ノロウィルスの潜伏期間は24〜48時間くらい。夜中に吐き気か腹痛が来たら次は自分の番。今からドキドキして、余計にお腹痛くなりそう。






2015/06/23

あれっ、今日重たいなぁとか、昨日より背が伸びた、なんて思ったり。いつの間にかどんどん成長していて、言葉でコミュニケーションを取り出したらいよいよ赤ん坊ではなくなるんだろうなー。






2015/06/14





「熊谷和徳 × トウヤマタケオ × オライビ」。古い蔵をイベントスペースに改装した場所で生まれて初めて生で見るタップダンス。今日初めて“タップ”というのはメロディーを奏で、歌を歌い、感情を語るものであることを知る。それを子どもたちにも観てほしいとお子様ウエルカムで公演してくれる。一流ってこういうことなんだ。






2015/06/10





鳥取来訪者第一号はなんと省三さんと元気君だった。そろそろ行くかもーなんてメールが来てたけど、まさかこんなに早いとは。思ってたより近いね、と言いながら鳥取砂丘コナン空港のゲートをくぐってきた時には、ホントに来ちゃったよと思って笑っちゃいましたけどね。ゲストハウス泊や松崎巡りは二人にとってはなかなかディープな体験だったみたい。確かにこの辺りは鳥取の中でも少し特殊かもしれない(何が特殊かはご本人に聞ける方は直接聞いてみてください)。そのほか大山方面を回ったり、新しい店鋪で何時間も延々あーでもないこーでもないとお店について話をしたり、回転寿しに行ったり、ゲストハウスのラウンジで呑んだり。二日間なんてあっという間。佳織さんがホントに誰より心を許してるんだねって言ってた。夕方、空港に二人を送った後、ひとり少し離れた場所で、あーあの飛行機に乗ってんだなーと眺めながら海沿いの道を帰ってたら、それまで曇ってた空が急に晴れだして海がキラキラし出した。トンネルの出口が金色に光ってて、ラジオから“やさしさに包まれたなら”が流れてきたりして、さすがに涙は流さないけど、そんなのおセンチになるなって方が無理ってもんだよねぇ…。