2015/07/21

キラキラと街が光る 真夏の宵の口





年に一度、松崎にありえないくらい人が集まる水郷祭。会う人会う人に水郷祭はどうするの?開けなきゃもったいないよ!と言われて辟易していたこの頃。理由はメインの会場が僕らのお店の隣の公園だから。町役場の方が来てお店の建物に勝手に人が入っちゃうから使ってくださいと言って「関係者以外立ち入り禁止」プレートを山ほど貸してくれた。それくらい隣接している。花火大会というと大阪のデータ(おそらく全国でもトップクラス)しかないのでかなり構えていたんだけど、実際は皆さんマナーもよろしくそんな人はいませんでした(当たり前だ)。そして湖上から花火があがるクライマックス、その場所がこれまた僕らのお店の目の前。花火は別腹と言わんばかりに、公園で炎天下の中場所取りをしている人には悪いけど、お店の3階テラスからゆっくり見る。打ち上がる度に周りの山々に轟音が響く。あまりに近すぎて花火が頭の上から降って来る感じ。花火を見るというより、体感する。そんな感じ。夏祭りがあまり得意でなかった我々夫婦も、厳かな灯籠流しや湖上で行われる神輿渡御など田舎らしいのんびりさにすっかり「いい祭りだった、いい祭りだった」と帰る。家まで徒歩五分。曲がり角を曲がるといつもの静かな薄暗い路地、近所の家からテレビの音が漏れてくる。こういうところがまた田舎の夏っぽい。